障害者手帳と年末調整|障害者控除の仕組み(横浜市都筑区)

こんにちは、ステップキャリアです。
横浜市の都筑区で就労移行の事業所を運営しています。
今回の記事では「障害者手帳と年末調整」について解説しますね。



障害者雇用で働きはじめて、はじめての年末調整の紙がくばられた。手帳のことを書く欄があるけれど、書くとなにがかわるのか、会社に知られてしまうのか、わからなくて手がとまった——という方に向けた記事です。
いま働いていない方も、手帳と税金のつながりを知っておくと、働きはじめる年の見通しがつきやすくなります。
先に、いちばん大事なことをお伝えします。手帳があると「障害者控除」という仕組みで、所得税は27万円(1級の方は40万円)が、税金を計算するもとになるお金から引かれます(国税庁の案内)。
書くかどうかは、自分で決められます。会社に伝えたくないときは、年末調整の紙には書かずに、自分で確定申告をして控除を受ける道もあります。
今回のコラムでは、控除の額の表、年末調整の紙のどこに書くか、会社に出さない形、横浜市で住民税がかからないきまりをまとめました。
控除は、税金のもとになるお金を小さくする仕組みです
税金は、1年の収入にまるごとかかるのではありません。収入から決まった額を引いた「所得」から、さらにいくつかの「控除」を引いたのこりに、税金がかかります。
障害者控除は、控除のひとつです。控除がふえるぶん、税金のもとになる額が小さくなり、税金もかるくなります。
所得税では、精神障害者保健福祉手帳を持っている方は、どなたも「障害者」にあたり、引かれる額は27万円です。等級が1級の方は「特別障害者」というくくりになり、40万円にふえます。
市民税・県民税(まとめて住民税ともよばれます)にも、おなじ控除があります。横浜市ではひとりにつき26万円、1級の方は30万円です(横浜市の案内)。
| 所得税 | 住民税(横浜市) | |
|---|---|---|
| 2級・3級(障害者) | 27万円 | 26万円 |
| 1級(特別障害者) | 40万円 | 30万円 |
27万円は、税金が27万円もどる、ということではありません。税金のもとから引かれる額で、じっさいにどれだけかるくなるかは、収入によってかわります。
手帳で使える仕組みは、税の控除のほかにもあります。横浜市の福祉パスなどもふくめて、別のコラムでまとめています。
関連記事: 精神障害者保健福祉手帳のメリットとデメリット|取るか迷うときの整理(横浜市都筑区)
年末調整では、「扶養控除等(異動)申告書」の1か所に書きます
年末調整は、勤め先からくばられる紙に書きこんで、勤め先にもどす形ですすみます(パソコンやスマホで入れる会社もあります)。紙の正式な名前は「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」といいます。
書くところは、紙のまん中あたりにある「障害者、寡婦、ひとり親又は勤労学生」の欄です。まず「障害者」にチェックを入れて、「本人」のならびで、2級・3級の方は「一般の障害者」、1級の方は「特別障害者」にチェックを入れます。
となりの「障害者又は勤労学生の内容」というところには、手帳の名前と等級、手帳をもらった日(交付年月日)を、1行にならべて書きます(国税庁の記載例)。
書くのは、チェック2つと、手帳の名前と等級と日づけだけです。
1枚の紙が所得税と住民税のどちらの申告もかねているので、年末調整で書けば、住民税のほうの控除も、べつに手続きをしなくても受けられる形になります(国税庁の案内)。
国税庁の案内には、ご本人の控除のためにそえる紙はあげられていません。勤め先によっては、確かめるために手帳を見せることがあります。
年のとちゅうで手帳を取った方も、大丈夫です。12月31日に手帳を持っていれば、おなじ年の障害者にあたるため、12月にもらったばかりでも、年末調整で書けます(国税庁の案内)。
手帳をまだもっていない方にむけて、申請の流れは別のコラムでまとめています。
関連記事: 精神障害者保健福祉手帳とは|申請の流れとできること(横浜市都筑区)
会社に伝えたくないときは、自分で確定申告をする道があります
年末調整の紙に手帳のことを書くと、勤め先には手帳を持っていることが伝わります。伝えたくない気持ちがあるなら、書かないままでかまいません。控除は受けるかどうかを自分で選べるもので、書かなかったことでなにかをとがめられることはありません。
書かなかった年は、勤め先では控除がつきません。受けたいときは、勤め先をとおさずに、自分で税務署に確定申告をする形になります。
おさめすぎた税金をかえしてもらう申告(還付申告)は、つぎの年の1月1日から5年のあいだ、出すことができます(国税庁の案内)。年末調整で書きわすれた年のぶんも、あとから受けられます。
確定申告の紙は、国税庁のサイトにある「確定申告書等作成コーナー」で、家にいながらつくって出す形もあります。
会社に伝えるかどうかと、控除を使うかどうかは、きりはなして決められます。
横浜市には、住民税がかからないきまりもあります
障害者にあたる方は、前の年の「合計所得金額」が135万円以下であれば、市民税・県民税はかかりません(横浜市の案内)。控除をつかうまでもなく、住民税じたいがゼロになる、ということです。
「合計所得金額」は、給料の額とはべつのものです。給料のときは、もらった額から決まった額を引いたあとの額でみます。
障害年金は、所得税がかからないお金(非課税)なので、合計所得金額にはふくまれません(日本年金機構の案内)。年金を受けながら通うときのすすめかたは、別のコラムでまとめています。
関連記事: 障害年金と就労移行支援|通いながらの手続きの段取り(横浜市都筑区)
本人と配偶者のどちらにも住民税がかからない世帯は、就労移行支援の利用料でも「市民税が非課税の世帯」にあたり、月の上限が0円の区分になります。区分は、前の年の世帯の所得をもとに、市区町村が決めます。
関連記事: 就労移行支援の利用料はいくら?|自己負担の決まり方(横浜市都筑区)
いま働いていない方は、引くもとになる税金がないため、控除を使わない年になります。手帳を持っていることじたいはかわらず、働きはじめた年から控除を使えます。
みじかい時間で働きはじめたとき、給料がどのくらいになるのか。めやすになる国の調査の数字は、別のコラムにまとめています。
関連記事: 障害者雇用の給料の目安|国の調査の数字と生活の組み立て方(横浜市都筑区)
よくある質問
紙を出したあとにもらったときは、勤め先にひとこと伝えて書きたす形か、あとから確定申告をする形があります。
勤め先をとおさずに、自分で税務署に出す手続きです。
勤め先によっては、確かめるために手帳を見せることがあります。見せたくないときは、紙には書かずに、確定申告で受ける道があります。
働きはじめた年から、控除を使えるようになります。
税金がいくらになるかの計算は、税務署などの役割ですので、いるときは窓口での聞きかたもいっしょに考えます。
いつでもご相談お待ちしています
手帳のことを、年末調整に書くか、書かないか。
どちらを選んでも、控除を受ける道はのこっています。
自分の等級だと、どちらの区分にチェックを入れるのか?
など、気になることは見学のときに一緒に確かめられます。ブルーライン・グリーンライン「センター南駅」すぐですので、気軽にお越しください。
※今回の内容は、2026年9月時点の制度にもとづいています。
参考: 国税庁「No.1160 障害者控除」/「No.2030 還付申告」

福祉の現場で7年、働くことを目指す方の支援に携わってきました。ステップキャリアではサービス管理責任者として、お一人ずつの体調やペースをうかがいながら個別支援計画をつくり、次の一歩を一緒に決めていくことがやりがいです。神奈川県・横須賀出身です。
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