障害者雇用のデメリットと言われること|実際の決まりと考え方(横浜市都筑区)

こんにちは、ステップキャリアです。
横浜市の都筑区で就労移行の事業所を運営しています。
今回の記事では「障害者雇用のデメリットと言われること」について解説しますね。



障害者雇用で働くことを考えはじめたら、「デメリットしかない」「後悔した」という声を見かけて、申しこむ前に気持ちが止まってしまった——という方に向けた記事です。
先に、いちばん大事なことをお伝えします。障害があるからといって、給料や仕事の割りふりや昇進で不利にあつかうことは、法律で禁止されています(障害者雇用促進法・2016年4月から)。
いっぽうで、国の調査では、給料の平均が低めに出ているのも本当です。中身を見ると、働く時間の長さで大きく変わっていることが分かります。
今回のコラムでは、よく言われる4つを1つずつ確かめ、決まりと数字をならべた表と、申しこむ前に見るところをまとめました。
「給料が低い」は、働く時間の長さで見え方が変わります
国が5年に1度おこなっている調査では、精神障害のある方のひと月の給料の平均は14万9千円でした。
同じ調査で、働く時間の長さごとに分けると、見え方が変わります。
週30時間以上で働く方の平均は19万3千円、週20〜30時間の方は12万1千円、週10〜20時間の方は7万1千円です。
週30時間以上で働く方は56.2%、週20〜30時間の方は29.3%です。短い時間で働く方が多いほど、全体の平均は下がります。
給料には、決まりもあります。国の指針(障害者差別禁止指針)では、障害があるからといって手当を払わないことや、障害のある方にだけ不利な条件をつけることは、差別にあたるとされています。
給料は、仕事の中身と働く時間で決まるのが基本です。求人票に書かれた時間と給料は、申しこむ前に見ておけます。
短い時間から始める働き方は、別のコラムでまとめています。
関連記事: 週20時間未満から働く|短い時間で始める障害者雇用(横浜市都筑区)
「仕事が限られる」「昇進しにくい」は、数字と決まりで確かめられます
同じ調査で仕事の中身を見ると、事務の仕事が29.2%、専門や技術の仕事が15.6%、サービスの仕事が14.2%でした。事務が多いいっぽうで、ひとつの仕事にかたよっているわけではありません。
雇う会社の側にも、悩みがあります。精神障害のある方を雇うときに悩みがあると答えた会社のうち、「会社内に適当な仕事があるか」をあげたところが74.2%と、いちばん多くなっていました。
会社も、どんな仕事をお願いできるかを、手さぐりで考えています。応募のときに「できること」を書いて伝えると、会社が仕事の幅を決める手がかりになります。
昇進には、はっきりした決まりがあります。同じ指針では、障害があるからといって昇進の対象からはずすこと、障害のある方にだけ不利な条件をつけること、同じ条件にあてはまる人の中で障害のない方を先にすることは、差別にあたるとされています。
仕事の割りふり(配置)についても、同じように禁じられています。
ただし、合理的配慮をしたうえで、働きぶりを見て決めた結果として、あつかいが変わることは差別にあたらないともされています。役職や正社員への道が会社ごとにどう決まっているかは、求人票や面接で聞ける形です。
配慮の頼み方は、別のコラムでまとめています。
関連記事: 職場の合理的配慮とは|頼み方の例と会社との決め方(横浜市都筑区)
「周りに知られる」は、情報の扱いに決まりがあります
障害者雇用で働くとき、会社の人事の人は、国に出す報告のために手帳のことを確かめます。確かめ方と、確かめたあとの扱いには、国のガイドラインに決まりがあります。
ガイドラインでは、情報を扱う人はできるだけ少なくすると決められていて、ほかの個人情報とは別にしまっておくことがよいとされています。
報告のために出した障害の情報を、本人の同意なくほかの目的に使うことは、禁じられています。手帳を取るようにせまることも、申し出を断ったからといって不利にあつかうことも、禁じられています。
つまり、手帳のことが会社の中でひとりでに広まる仕組みには、なっていません。同じ部署の人にどこまで伝えるかは、配慮を相談するときに、本人と会社で話し合って決める形です。
伝える形(オープン)と伝えない形(クローズ)のちがいは、別のコラムでまとめています。
関連記事: オープン就労とクローズ就労のちがい|自分に合う選び方(横浜市都筑区)
メリットとならべて、自分に合うかを考えます
4つの「言われること」を、決まりと数字でならべると、こう見えます。
| 言われること | 決まりや数字で見ると |
|---|---|
| 給料が低い | 障害があるからといって不利にするのは禁止。平均は働く時間の長さで大きく変わる |
| 仕事が限られる | 事務の仕事が29.2%でいちばん多いが、専門や技術の仕事、サービスの仕事もある |
| 昇進しにくい | 障害があるからといって昇進の対象からはずすのは禁止。決め方は会社ごとに確かめる |
| 周りに知られる | 情報を扱う人はできるだけ少なく。報告のほかの目的には、本人の同意なく使えない |
メリットのほうも、同じ調査に出ています。精神障害のある方を雇っている会社のうち63.3%が「配慮している」と答えています。中身は、短い時間で働くなど働く時間の配慮が54.3%、休みを取りやすくする・仕事中の休憩を認めるなど休むことへの配慮が50.9%、通院や薬の管理への配慮が49.2%でした。
体調の波や通院に合わせた働き方を、会社といっしょに作れるところが、いちばんのメリットです。
働く場も広がっています。会社が雇う障害のある方の割合の決まり(法定雇用率)は2026年7月から2.7%になり、あてはまる会社も、働く人が37.5人以上のところまで広がりました。
神奈川県の会社で働く障害のある方の数はいままででいちばん多く、精神障害のある方は前の年より12.4%増えています(神奈川労働局の2025年6月1日時点の集計)。
申しこむ前は、求人票の時間と給料を見て、配慮事項に「できること」も書き、面接で人事の決まりを聞く、という順番で見ていけます。
障害者雇用で働き始めたあとに、一般の求人へ応募してはいけない決まりはありません。どちらかをずっと選びつづける話ではないので、いまの体調に合う入り口から入って大丈夫です。
一般雇用とのちがいは、別のコラムでまとめています。
関連記事: 障害者雇用と一般雇用のちがい|どちらで働くかの考え方(横浜市都筑区)
特例子会社という働く場もあります。
関連記事: 特例子会社とは|障害者雇用の働く場のひとつ(横浜市都筑区)
就労移行支援では、求人票の見方や配慮事項の書き方を、訓練の中でいっしょに進められます。ひとりで数字とにらめっこしなくて大丈夫です。
よくある質問
体調や生活が落ち着いてから、次を考えられます。
給料は仕事の中身と働く時間で決まるので、求人票のお金と時間を見ておけます。
会社ごとに決まりがちがうので、正社員への道があるかは、求人票や面接で聞けます。
同じ部署の人にどこまで伝えるかは、配慮を相談するときに、本人と会社で決める形です。
迷っている段階でも、見学のときにありのまま話していただければ十分です。
いつでもご相談お待ちしています
「デメリットが多い」と聞くと、申しこむ前から気持ちが下がります。
言われていることと、決まりや数字は、分けて見られます。
自分の体調には、どの働き方が合うのか? 配慮事項に、なにをどう書けばいいのか?
など、気になることは見学のときに一緒に確かめられます。ブルーライン・グリーンライン「センター南駅」すぐですので、気軽にお越しください。
※今回の内容は、2026年9月時点の制度にもとづいています。
参考: 厚生労働省「プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドラインの概要」(PDF)
参考: 厚生労働省「障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について」(PDF)

福祉の現場で7年、働くことを目指す方の支援に携わってきました。ステップキャリアではサービス管理責任者として、お一人ずつの体調やペースをうかがいながら個別支援計画をつくり、次の一歩を一緒に決めていくことがやりがいです。神奈川県・横須賀出身です。
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