不安が強くて通勤がつらいとき|電車と職場への行き方の工夫(横浜市都筑区)

こんにちは、ステップキャリアです。
横浜市の都筑区で就労移行の事業所を運営しています。
今回の記事では「不安が強くて通勤がつらいとき」について解説しますね。



「働く」より先に、「通う」でつまずいてしまう——という方に向けた記事です。
人との近さ、閉まったドア、降りられない時間。満員電車や人混みへの不安は、働く準備のなかでも、とくに口に出しにくい悩みです。
先に、いちばん大事なことをお伝えします。通勤の形は「満員電車で毎日」のひとつだけではなく、乗り方の工夫、出勤の時間をずらす配慮、家で働く日との組み合わせがあります。
今回のコラムでは、電車の乗り方の工夫、会社にお願いできる配慮、通所で少しずつ慣らしていく段階と、横浜市の交通費の仕組みをまとめました。
通勤がこわいのは、めずらしいことではありません
不安が強くなると、動悸や息苦しさが出ることがある、といわれています。
国の研究センターがつくっている「こころの情報サイト」では、不安症のひとつとして、電車やバスなどの公共交通機関や広場など、不安になってもすぐに逃げ帰れない場所に強い不安を感じる状態(広場恐怖症)が紹介されています。
不安になる場面を避けようとする気持ちが出てくることも、同じサイトに書かれています。避けてきた自分を、責めなくて大丈夫です。
つらさの中身は、人によって少しずつちがいます。
人との距離が近すぎること、駅と駅のあいだで降りられないこと。
人混みの音や視線、遅れたらどうしようという気持ち。
どれに近いかが見えてくると、「通勤がこわい」という大きなかたまりが、工夫を考えられる形に分かれていきます。
動悸などが強いときは、主治医に「電車がつらい」と伝えておくと、体調のことは主治医と一緒に考えてもらえます。
働くことへのこわさが大きいときは、こわさの正体を分けて考えるコラムがあります。
関連記事: 働くのが怖いと感じるとき|こわさの正体と最初の一歩(横浜市都筑区)
電車の乗り方に、工夫があります
電車を避けるのではなく、乗り方を変えるだけで、つらさが軽くなる場面があります。
| 工夫 | 中身 |
|---|---|
| 時間をずらす | 朝のいちばん混む時間の前か後に乗る |
| 各駅停車を選ぶ | 止まる駅が多く、降りられる機会が増える |
| 降りる駅を先に決めておく | 「つらくなったら◯◯駅で降りる」と決めてから乗る |
| ドアの近くに立つ | 出口が見えていると、降りられる見通しが持てる |
1つめは、時間をずらすこと。朝のいちばん混む時間を、前か後ろに少し外すだけで、電車の中の様子は変わります。
2つめは、各駅停車を選ぶこと。快速や急行より時間はかかりますが、止まる駅が多く、「次で降りられる」という安心につながります。
3つめは、降りる駅を先に決めておくこと。「つらくなったら次の駅で降りる」と決めてから乗ると、降りることが失敗ではなく予定になります。
途中で降りて、ホームでひと息ついてから次の電車に乗っても、行き先には着きます。
4つめは、ドアの近くに立つこと。出口が見えている場所は、降りられる見通しが持てる場所です。
4つぜんぶを、いちどにやらなくて大丈夫です。ひとつ試して、合うものだけ残す形でかまいません。
出勤の時間をずらす配慮は、お願いできる場合があります
時間をずらして通うには、会社の始まる時間とのかねあいがあります。
障害者雇用では、働きやすくする工夫を会社と一緒に考える決まりがあります(合理的配慮)。通勤ラッシュを避けるために出勤の時間をずらす配慮は、厚生労働省の事例集にも載っている、実際にある配慮のひとつです。
厚生労働省の「合理的配慮指針事例集【第六版】」には、「通勤ラッシュが苦手等のため、始業時間を遅くした」という例が、会社の大きさや業種にかかわらず多くあった、と書かれています。事務の仕事で、通勤ラッシュをさけられるように出勤と退勤の時間を決めている例ものっています。
どの会社でも同じ配慮ができるわけではなく、会社の事情との話し合いで決まります。ただ、頼んでいいことのひとつだと知っておくだけでも、面接での伝え方が変わります。
通う回数を減らす形もあります。
週のうち何日かは家で働いて、残りの日だけ出勤する形(在宅との組み合わせ)や、短い時間から始める形です。
関連記事: 障害者雇用の在宅ワーク|家で働く形と準備のしかた(横浜市都筑区)
関連記事: 週20時間未満から働く|短い時間で始める障害者雇用(横浜市都筑区)
通所で、少しずつ慣らしていけます
工夫を知っていても、いきなり本番の通勤で試すのは、こわいものです。
就労移行支援に通う日々が、通勤の練習になります。段階を小さく刻んで進められます。
はじめは、すいている時間に、短い距離から。通所の時間を、朝の混む時間よりあとにする形で始められます。
つぎに、降りる駅を決めて乗ること。途中で降りた日も、「決めたとおりに降りられた」練習の1回です。
通う日数を増やすのは、あとからでかまいません。週1日から始める形もあります。
職場の時間帯に近づけるのは、いちばんあとです。就職が見えてきたら、実際に通勤する時間に合わせて、通所の時間をずらしていく形があります。
どこまで進むかは、支援員と一緒に決めます。体調に合わせて、ひとつ前に戻すこともできます。
通うときの交通費については、横浜市に、就労移行支援などへ通う交通費の一部を出してくれる仕組みがあります。横浜市に住んでいる15歳以上の方があてはまり、電車・バスなら「片道の運賃×通った回数」で決まります(6か月ごとに上限あり)。
手続きは、通う事業所を通してする形です。1回あたりの単価は市が先に決めてくれるので、ご自身で計算できなくても大丈夫です(2025年10月時点の市の案内より)。
関連記事: 就労移行支援の交通費は?|助成の金額と手続き(横浜市)
よくある質問
降りた駅や、降りたときの様子を支援員に話すと、次の段階を一緒に考えやすくなります。
電車で来られるときも、すいている時間に合わせて、見学の時間を決められます。
どこまで伝えるか、どう言うかは、応募の書類を作るときに支援員と一緒に決められます。
週に何日かは出勤して、残りは家で、という組み合わせもありますので、通勤の慣れ具合を見ながら選べます。
通えない日が続くときは、通う日数や時間をいったん戻す形で、段階を組み直せます。
いつでもご相談お待ちしています
通勤の練習からで、かまいません。
電車に乗れる日と乗れない日が、まざったままで大丈夫です。
通所の時間はずらせるのか、途中で降りたらどうなるのか?
など、気になることは見学のときに一緒に確かめられます。ブルーライン・グリーンライン「センター南駅」すぐですので、気軽にお越しください。
※今回の内容は、2026年8月時点の制度にもとづいています。
参考: こころの情報サイト「不安症」(国立精神・神経医療研究センター)/厚生労働省「合理的配慮指針事例集【第六版】」(PDF)

福祉の現場で7年、働くことを目指す方の支援に携わってきました。ステップキャリアではサービス管理責任者として、お一人ずつの体調やペースをうかがいながら個別支援計画をつくり、次の一歩を一緒に決めていくことがやりがいです。神奈川県・横須賀出身です。
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