ひきこもりから働くまで|外に出る小さな段階(横浜市都筑区)

こんにちは、ステップキャリアです。
横浜市の都筑区で就労移行の事業所を運営しています。
今回の記事では「ひきこもりから働くまで」について解説しますね。



家から出ない時期が長くつづいて、「働く」という言葉が遠く感じる——という方と、ご家族に向けた記事です。
働くまでの道を、家の中から順番に、小さな段階に分けて眺めていきます。
先に、いちばん大事なことをお伝えします。働くまでの道は小さな段階に分けられて、就労移行支援は段階の途中から使えます。
今回のコラムでは、外に出るまでの4つの段階と、就労移行支援を途中で使う形、生活訓練との使い分けをまとめました。
ひきこもりは、めずらしいことではありません
内閣府が令和4年度に行った「こども・若者の意識と生活に関する調査」では、ひきこもりの状態にある方は、15〜39歳で2.05%、40〜64歳で2.02%でした(回答した人のうちの割合)。
国の案内では、およそ50人に1人といわれています。年代によらず、同じくらいの割合です。
調査での「ひきこもり」の数え方には、少し意外なところがあります。
「近所のコンビニなどには出かける」「趣味の用事のときだけ外出する」という方も、6か月以上つづいていれば、ひきこもりとして数えられています。
つまり、コンビニに行けているなら、国の分け方でもすでに「外に出る段階」のひとつにいることになります。家からまったく出ない状態だけを指す言葉ではありません。
きっかけも、ひとつではありません。同じ調査では、15〜39歳でひきこもりの状態にある方に、いまの状態になった理由をたずねています(いくつでも選ぶ形)。
「退職したこと」が21.5%でいちばん多く、「人間関係がうまくいかなかったこと」が20.8%、「新型コロナウイルス感染症が流行したこと」と「中学校時代の不登校」が、ともに18.1%でつづきます。
仕事を辞めたことをきっかけに、家から出なくなる方は少なくない、ということです。辞めた背景のふり返り方は、別のコラムでまとめています。
関連記事: 仕事が続かないのはなぜ?|辞めたくなる背景と次の考え方(横浜市都筑区)
外に出るまでの道は、4つの段階に分けられます
「働く」をゴールに置くと、いまいる場所から、とても遠く見えます。あいだに段階を置くと、次の一歩だけが見えるようになります。
| 段階 | できていることの例 | 次の一歩の例 |
|---|---|---|
| 1. 家の中 | 自分の部屋から出て、家族と顔を合わせる | 起きる時間を決める。朝、カーテンを開ける |
| 2. 近所 | コンビニやゴミ出しに出られる | 人の少ない時間に、短い散歩をする |
| 3. 決まった場所 | 通院日など、決まった日に外に出られる | 週1回、同じ場所へ行く日を作る |
| 4. 週1の通所 | 決まった曜日に、決まった場所へ通える | 就労移行支援に週1日・半日から通う |
1つめは、家の中の段階。外に出る前に、起きる時間を決めることから始められます。
朝カーテンを開ける、家族とひとこと話す、で十分です。
2つめは、近所の段階。ゴミ出しや、コンビニまでの買い物です。
人の少ない時間帯を選ぶ形でかまいません。
3つめは、決まった場所の段階。週に1回、同じ場所へ行く日を作ります。
通院の日や、事業所の見学も、決まった場所の1回分になります。
4つめが、週1の通所。就労移行支援に、週1日・半日から通う段階です。
働く準備は、4つめの段階から始まります。
段階を上がる速さは、人によってちがいます。何か月かかる方もいます。
上の段から下の段に戻る時期があっても、大丈夫です。一度できたことは消えず、体調が戻ればつづきから進められます。
外に出るこわさの奥に「働くのがこわい」気持ちがある方のために、こわさの正体を分けて考えるコラムがあります。
関連記事: 働くのが怖いと感じるとき|こわさの正体と最初の一歩(横浜市都筑区)
就労移行支援は、段階の途中から使えます
就労移行支援は、障害や病気のある方が、会社で働く準備を進める国の福祉サービスです。利用できる期間は原則2年です(市区町村の審査により延長が認められる場合があります)。
4つめの段階まで待たなくても、途中から使える形があります。
3つめの「決まった場所」の段階なら、見学が、外に出る1回分になります。
見学は「入る約束」ではなく、見て帰るだけで大丈夫です。時間は60分ほどです。
見学は、働くかどうかを決める前の段階で使えます。働きたい理由も、通う日数も、決まっていなくてかまいません。
見学のあとに、半日だけ過ごす体験もあります。通うと決めるのは、体験のあとで十分です。
通いはじめてからも、週1日・半日からの形があります。生活リズムづくりや、人と少しずつ関わる練習から始められます。
関連記事: 就労移行支援は週何日から?|少ない日数で始める形(横浜市都筑区)
使うには、市区町村への申請と受給者証の交付が必要です。ひきこもりの期間の長さは条件ではなく、診断や主治医の意見をもとに、市区町村が決めます。
手帳をお持ちでない方も、主治医の意見書などで使える場合があります。手続きは、事業所が一緒に進めます。
生活から整えたいときは、生活訓練という道もあります
1つめ・2つめの段階が長く、毎日の暮らしのほうに不安が大きいときは、自立訓練(生活訓練)という仕組みもあります。暮らしの力を整える練習を、通いながら進める場所です。
決まった場所まで行けていて、働くことへの不安のほうが大きいなら、就労移行支援から始める道があります。
生活訓練で暮らしを整えたあと、就労移行支援に進む、という順番で使う道もあります。2つの期間は、別々に数えるのが基本です。
どちらを使うかは、市区町村への申請と相談の中で決まっていきます。線をきっちり引けなくて大丈夫です。
関連記事: 自立訓練と就労移行支援のちがい|使い分けの考え方(横浜市都筑区)
ご家族は、段階を一緒に数える役になれます
ご家族からは「働いてほしい」より先に、いまどの段階にいるかを一緒に見る形のほうが、ご本人の重荷になりにくいです。
「働かないの?」は4つめの段階の話で、1つめの段階にいる方には遠すぎる問いかけです。「起きる時間、少し早くなったね」のように、いまの段階の話ができると、次の段が見えやすくなります。
見学や相談は、ご本人がいなくても、ご家族だけでできます。ご本人がまだ家の中の段階でも、ご家族が先に仕組みを知っておく形で大丈夫です。
ご家族の関わり方の全体は、別のコラムでまとめています。
関連記事: 家族にできること|働けない時期の寄り添い方(横浜市都筑区)
よくある質問
期間が長い方のご相談も、うかがっています。
順番は、相談の中で一緒に整理できます。
来られる日が来るまで、待ってからでかまいません。
通いはじめたあとに、日数を減らす相談もできます。
国の調査でも、40〜64歳でひきこもりの状態にある方の割合は、15〜39歳とほぼ同じでした。年代のお話も、ありのまま聞かせていただけます。
いつでもご相談お待ちしています
4つの段階の、どこにいても大丈夫です。
家の中の段階のお話も、ありのまま聞かせていただけます。
ひきこもりの期間が長くても使えるのか、家族だけで話を聞けるのか?
など、気になることは見学のときに一緒に確かめられます。ブルーライン・グリーンライン「センター南駅」すぐですので、気軽にお越しください。
※今回の内容は、2026年8月時点の制度にもとづいています。
参考: こども家庭庁「こども・若者の意識と生活に関する調査(令和4年度)」

福祉の現場で7年、働くことを目指す方の支援に携わってきました。ステップキャリアではサービス管理責任者として、お一人ずつの体調やペースをうかがいながら個別支援計画をつくり、次の一歩を一緒に決めていくことがやりがいです。神奈川県・横須賀出身です。
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