障害者雇用の志望動機|考え方と書き方の例(横浜市都筑区)

こんにちは、ステップキャリアです。
横浜市の都筑区で就労移行の事業所を運営しています。
今回の記事では「障害者雇用の志望動機」について解説しますね。



履歴書の欄の中で、いちばん長く手が止まるのが「志望の動機」——という声は、めずらしくありません。
「通える範囲だったから」「障害者雇用の求人だったから」のほかに、言葉が見つからない。空白のまま、日だけが過ぎていきます。
先に、いちばん大事なことをお伝えします。志望動機は、熱意の強さをくらべる欄ではなく、「できること」と「続けられる理由」の2つがそろえば十分です。
今回のコラムでは、会社が見ているところ、2つの軸での組み立て方、事務・軽作業・在宅の例文、直したいNG例をまとめました。
会社が知りたいのは「続けられるか」です
志望動機を読む会社は、うまい文章を探しているわけではありません。知りたいことは、3つに集まります。
障害のある方を雇うときに、会社がいちばん心配しているのは「会社の中に、合う仕事があるか」です。
国の調査(厚生労働省・令和5年度障害者雇用実態調査)では、精神障害のある方を雇うことに課題があると答えた事業所のうち、74.2%が「会社内に適当な仕事があるか」をあげています。
志望動機で「できること」を書くと、会社のいちばんの心配に、先に答える形になります。
もうひとつ見られているのは、自分の状態を話せるかどうかです。会社向けの公的な手引き(JEED「はじめての障害者雇用」)でも、「できること」「できないこと」「サポートを受ければできること」をわかって話せるかが、採用を決めるときの大きな目安とされています。
症状の軽さではなく、「わかっていて、対処を持っているか」。履歴書の配慮の欄と同じ見方です。
関連記事: 障害者雇用の履歴書の書き方|配慮事項は3点セットで(横浜市都筑区)
軸は「できること」と「続けられる理由」です
書く順番を決めてしまえば、手は動きはじめます。組み立ては3段で十分です。
1段めは、できること。「決まった手順をていねいにくり返せる」「数字のまちがいに気づきやすい」のように、仕事にかかわる得意をひとつ書きます。
2段めは、続けられる理由。「通院の日を前もって伝えられれば、安定して通えます」のように、自分の工夫と、あると助かる配慮を短く添えます。
3段めは、会社を選んだ理由。求人票で目にとまった一文(「電話対応なし」「短い時間から」など)を、ひとつ引く形で十分です。
ハローワークが出している応募書類の手引きでも、志望の動機の欄には「①応募先の会社を選んだ理由 ②自分の経験・能力 ③意欲」の3点を入れるとされています。
| ハローワークの手引きの3点 | 障害者雇用での書き方 |
|---|---|
| ①会社を選んだ理由 | 求人票の中の、目にとまった一文 |
| ②自分の経験・能力 | 仕事にかかわる「できること」を1つ |
| ③意欲 | 「続けられる理由」(工夫と、あると助かる配慮) |
「意欲」と聞くと、熱い言葉を探したくなります。でも障害者雇用では、長く通える見通しを書くことが、いちばん伝わる意欲です。
履歴書の配慮欄で作った「事実・工夫・お願い」の3点セットは、志望動機の2段めにありのまま使えます。
例文は、事務・軽作業・在宅の3つです
型にあてはめると、どんな文になるのか。仕事ごとに一例をあげます。
あくまで一例なので、ご自身の言葉に直して使えます。
事務(データ入力が中心の求人)の場合——
「決まった形式で数字を打ちこむ作業を、就労移行支援の訓練で続けてきました。入力のあとに見直す習慣があり、まちがいに気づきやすいといわれます。月1回の通院の日を前もってお伝えできれば、安定して通えます。求人票の『電話対応なし』という点が、自分の力を出しやすいと感じ、応募しました」
軽作業(仕分けや検品の求人)の場合——
「手を動かしてひとつずつ進める作業が合っていて、訓練では封入や仕分けを週4日続けています。口頭だけの指示は聞きもらすことがあるため、手順を書いた紙があるとまちがえずに進められます。立ち仕事と座り仕事の両方があるという求人票を見て、体の負担をならしながら長く続けられると考えました」
在宅(家で働く求人)の場合——
「通勤の電車が体調にひびきやすい一方、家では決まった時間に机に向かう生活が半年続いています。訓練では、チャットで進み具合を伝えながら作業を進めてきました。朝と夕方に短い報告の時間があるという働き方なら、ひとりでも仕事の区切りをつけやすく、続けられると感じています」
3つとも、「できること」→「続けられる理由」→「会社を選んだ理由」の順で、どれも短い文です。
熱い言葉は、ひとつも入っていません。読んだ側には、「任せられる仕事」と「続く見通し」が伝わります。
事務と在宅の仕事の中身は、別のコラムにあります。
関連記事: 障害者雇用の事務職とは|仕事の中身と目指し方(横浜市都筑区)
関連記事: 障害者雇用の在宅ワーク|家で働く形と準備のしかた(横浜市都筑区)
NG例は、2つの形に分かれます
書けたあとに読み返すときの目安です。つまずきやすい形は、2つあります。
1つめは、配慮の要望だけになる形。
NG例: 「通院への配慮と、静かな席と、残業なしの勤務を希望します。体調に波があるため、無理のない範囲で働きたいです」
配慮だけだと、会社は任せる仕事を思いうかべられません。
OK例: 「入力のあとに見直す習慣があり、正確さには自信があります。月1回の通院の日を前もってお伝えできれば、安定して通えます」
2つめは、会社を褒めるだけになる形。
NG例: 「貴社の理念に深く共感し、成長できる環境で自分を高めたいと考え、応募しました」
ハローワークの手引きにも、「学びたい」「充実感を得たい」のような一方的な希望だけでは、伝わりにくいと書かれています。褒め言葉を、求人票の中の一文に置きかえると、読みやすくなります。
OK例: 「求人票の『短い時間から始められる』という点が、いまの体調に合っていて、長く続けられると感じました」
どちらも、「できること」と「続けられる理由」を足すだけで、OK例の形に近づきます。
書く前の材料は、3つでそろいます
いきなり文章にせず、材料を先に出しておくと、すらすら進みます。
材料の中の「訓練で続いていること」は、ブランクがある方にとって、いちばん書きやすい事実です。ブランクの期間の書き方は、職務経歴書のコラムでまとめています。
関連記事: 障害者雇用の職務経歴書|ブランクがあるときの書き方(横浜市都筑区)
志望動機は、面接でもよく聞かれる質問です。ハローワークの手引きでも、面接でどう話すかを思いうかべながら書くとよいとされています。
書いた文と話す中身がそろっていれば、面接の準備はほとんど終わっています。
関連記事: 障害者雇用の面接で聞かれること|答え方の例つき(横浜市都筑区)
材料の棚おろしも、書けた文の読み直しも、支援員と一緒に進められます。ひとりで仕上げなくて大丈夫です。
よくある質問
どこまで書くかは、ご自身で選べます。
求人票の中で目にとまった一文を、もうひとつ足せると、さらに読みやすくなります。
長く書くより、「できること」がひとつ入っているかどうかのほうが大事です。
履歴書に書いた志望動機を、少し短くして使えます。
就労移行支援では、応募書類づくりも訓練のひとつです。
いつでもご相談お待ちしています
志望動機は、熱意をくらべる欄ではありません。
「できること」がひとつ見つかれば、書きはじめられます。
自分の「できること」は何なのか、配慮はどこまで書いていいのか?
など、気になることは見学のときに一緒に確かめられます。ブルーライン・グリーンライン「センター南駅」すぐですので、気軽にお越しください。
※今回の内容は、2026年8月時点の制度にもとづいています。
参考: ハローワークインターネットサービス「応募書類」(書き方の手引き)
参考: 厚生労働省「令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書」
参考: JEED「はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~」採用の決定

福祉の現場で7年、働くことを目指す方の支援に携わってきました。ステップキャリアではサービス管理責任者として、お一人ずつの体調やペースをうかがいながら個別支援計画をつくり、次の一歩を一緒に決めていくことがやりがいです。神奈川県・横須賀出身です。
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